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WC・CBって?
まぁ世間一般的には熱帯魚だとCBの方が安い。

でも、爬虫類に関しては真逆の現象が起きているんだよと言う話を休憩中にされた事がある。

確かにそうだ、そして当たり前でもあるのだけれど(笑)

CBとは養殖物を指し、WCとは野菜採集物を指すのだけれど、例えばシクリッドだとCBは安い。

東南アジアで大量に養殖されており、良いも悪いも無く売りに出されるからと言うのが主な理由だそうだけど(ヨーロッパのでクオリティが高い場合は魚でもCBは高額)、それに馴染んじゃうアクアリストが、いざ爬虫類もやってみるか!って感じで爬虫類飼育を始めるとする。

目の当たりにするのがCBとWCの差だ。

例えば分かりやすい例で、中国・台湾に居るタカサゴナメラと言う蛇を挙げてみよう。

こいつが曲者で、高温に弱い、低温にも弱い(低温だからと活動しやすい訳ではないと言う意味)、臆病で餌を食べない、体内は寄生虫だらけ、既に弱っている(最近はあんまり無いようだが)等、そういうマイナス面ばっかりな蛇が市場では5000~10000円前後で売られている訳だ。WCがね。

こいつらは餌を食べたら先ずラッキーだし(基本的に生きてないと食べない。)、死んで当然と言った感がとても強い。

私は毎度のようにチャレンジしたが、二・三回位しか成功していない。

勿論生きたネズミを食べたと言うレベル。

一度食べだすと、結構粗い蛇だと言う事もあって、かなりアグレッシブ。

ファジー(毛の生えたやつ)やホッパー(動き回れるようになった位)を簡単に絞め殺して食べてしまう。

状態が良いと毛がある無いは関係ないらしい。

ここまでやるのに、先ず冷房を使わなかったので部屋の、と言うか家の一番涼しい場所で温度計で最高と最低を測りながら世話をしてみた。

上限最高気温30℃まで、WCでも耐える事が実は出来る。

尤もミズゴケの上だから表面温度は涼しかったろう。

でも、餌は食べなかった。

床下に置いてみると、涼しかったのか良いところまでいった、襲い掛かって絞め殺すまでは成果が出たからだ。

しかし食べなかった。一回も口にしなかったのだ。

ファンを使って熱気を吸いだしたり覗かないようにしたりと涙ぐましいのか分からない努力をしても餌を食べない頑固者!

まぁアジアンラットの類の常識です。

アジアンラットって東南アジアや中国のアオダイショウとかジムグリなどに近縁のネズミを食べるナミヘビ類ね。

それで、こんな苦労して世話しなきゃいけない蛇がCBになると


10万円!


初めて飼うんなら絶対10万の蛇を飼うべきだろうと思う。

でも私を含め、最初はそれをやらないもの。

だって、WCは一万前後だ。

でも考えてみて欲しい。

一万円の蛇は高確率で死ぬ。当たり前だがお約束なので餌を食わないから返金しろとかみっともない事は出来ない(こういう問い合わせもたまにあるのさ)

大体食わなくて当たり前の物を食わないからおかしいとするのは一番おかしい。

それが珍蛇マニアを自称するとなると滑稽な事だ。

そういうわけだから10匹無駄にしたとしよう。

総額で10万円。しかも手元に残らないわけ。

なら貯金して10万円の蛇を買ったほうが良い。

彼らは殖やされた物の方が餌付きが良いし寄生虫問題も無い。

絶対楽だ。

私のように蛇の仲の野生、神経質さや荒さなど蛇らしい姿に興味を持つ人間以外は大人しく10万のCBを買うべきだと思う。

まぁ、それ以前にコーンスネークやカリキンなんかを飼えば良い。

拒食の心配も皆無だし(しない訳でもないけど)、バリエーションも豊富、好みの色が選べるし殖やすにしてもコレクションするにしても楽しい。

コレクションとか、インテリアとしての爬虫類という点についても私なりの考えを書いてみよう。

何かとこれらの言葉は響きが悪い。

まぁ、当たり前だ、物みたいだし。

そういう人間も居る。

しかし、そういうのも居るからと一概に悪いとは言えない。

動物を動物として捉えているならば問題ない事だし、メンテナンス等もちゃんと出来るんならむしろそうした方が楽しい。

爬虫類飼育はアートと一緒ですと言う方も居た。

ケージの内部を綺麗にレイアウトして現地に近い状況にし、その生き物の行動の面白さを楽しむと言う、私が密かに興味を持っていた事を先に実行されている方で、話していて面白かった。

リビングに置くならむしろレイアウトされ、インテリアになるようなものを置いた方が楽しい。

勿論、動物に対しての愛情は絶対条件。

そんなのは言うほどでもないと言う風で話し合うのは爬虫類飼育者の醍醐味かもしれない。

私はサキシマバイカダでそれをやったのだが失敗してしまった。

超希少性高い蛇を無駄にしてしまったのが心残りだが(それだけ捕獲圧かけているのだから死は個体数の減少を意味する)、何とかしてブリーディングをしてみたい。

そういった爬虫類のCB化の普及は目的とするところでもある。

魚の場合はWCだと色が先ず野生の色で全然綺麗!などのメリットがあって、そっちを好む傾向も強いけど、爬虫類だと半減するなぁ。

まぁメリットが無いわけでも無いけど。

爬虫類の中の野生を求めて、私はついWCに手を出す事もある。

WC・CBって?_f0104799_2253161.jpg


写真、マンダリンラットスネーク(タカサゴナメラ)

マンダリンとは中国の官史を指す。東洋美の世界一美しいと言われるこの蛇の美しさを華やかな中国の官史の衣装に例えたそうですね。
タカサゴって言うのは台湾の意味ですが。
by orientalis | 2009-01-26 22:46 | Monolog
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