時代かな
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私が中学生~高校生くらいのときのペット業界、とりわけエキゾチックアニマルの業界は熱かった。
最盛期といっても過言ではないくらい物珍しい動物が店頭に溢れ、それが良い事か悪い事かはさておき見ていて楽しかった。
懐古主義みたいでアレだけど、本当にそんな感じ。

今もペットショップに行けば珍しい動物に出会えるわけだけれども、今みたいな感じじゃなくて、えっ?何これ?ってのが居て、動物の価格自体も群を抜いて高かったし、今では絶対入らないようなのまで居た。

今は昔安かったのが40倍位に跳ね上がったり入って来なかったりするものもあるけれど、総じて大人しい感じで、客層も変わってきている。

爬虫類ショップと言えば、それこそ(当時も綺麗な店もあったけど)臭い、汚い、狭い、良く分からないのが置いてある、値段付いてない、餌食べてないとか病気持っているとか死にかけているのは当たり前で今みたいに品質重視ではなかった。

買い手としての我々は、うずたかく積まれた値段も付いてないし、何も書いていないプラケースを引っ張り出し、死んでいれば勿論黙って見なかったことにして戻し、生きていて中を覗いてみて種類が分かれば価格と餌食べているのかを訊ね、分からなくても餌だけ聞いて購入し、気に入れば食べていなくても望むものだったら購入し、自力で餌を食べてくれるように建て直しを図る。
勿論、それで死んでしまったとして、仮に価格が100万だったとしても店側に文句は決して言わない。

自分の知識、技量、胆力、眼力などに責任を持って買ったものだから、いくらとか関係無いし即死されてもお約束。

今は餌食べてないと買わない人が多いようだけど、昔は餌を食べていないってのはむしろ当たり前だし、10匹入っていたら1匹健康っぽそうなのがいる・・・程度で、それを選び抜いて買ってきて餌を食べさせるように仕向けたり、食わせたりして立ち上げるということをやっていた。

ちなみに10万出して購入した個体が3日で死んだ事もあった。
その時はお店の方に、何か駄目でしたよ~まぁ、仕方ないですよね生き物ですし!って報告したら、次回買われる時には安くさせていただきます!!なんて言われたりもした。

つまりは今の販売業の情勢とか客の姿勢なんかとは180度違うものであったし、商品が悪いなどと言うのは野暮で、商品が悪いんじゃなくて、運が悪いか腕が悪いか・・・・そういう世界だった。

今でも私くらいの年齢の人間&上の人間に「野生個体買ったのにさ!1日で死んじゃったんだよ!店が悪いよね?」なんて言った日には「何寝ぼけてるの?」という返事が返ってくるかもしれない。

オスメスを女の子とか男の子なんて言わないし、この子ではなく、個体と呼ぶ・・・私もそのっ気があるのはそういう時代の人だからとも言えるのかも。

そこにある種のコレクションとしての爬虫類飼育の面白さとか深みがあった。
そんな時代を駆け抜けたので、今でも値段の付いていないプラケースとか喜んで覗くし、雑多に入れられた痩せ切った生体が入っているプラケースとかを覗いては、特に光る個体は居ないか等を探し、あれこれ言うし、良いなと思えば抜き取って買う(混じり抜きと言う)

そこがまた本当に楽しい。

今はお店も明るくなり、一般層も増え、それは爬虫類とか両生類が市民権を得たという事にもなるし、きちんと餌を食べて、健康な個体を売る店が増えてきた。

爬虫類自体も養殖物が増えてきたので捕獲圧という面での環境的配慮も為され、トータル面では凄く良くなってきたけれど、市民権を得たという事は爬虫類とか両生類などの特性も分からずに購入してしまうという事にも繋がり、良く分からず犬猫の法律などと一緒にされて、憂き目に逢う爬虫類飼育者も多いのではないかと思う(愛玩動物絡みなんか特にね)

店はかつてのように値段も分からない生体っていうのは少なくなり、綺麗なケースで展示され、見やすくなり、尚且つ健康的に飼育されているので買ってからの失敗も少ない。

ただ、生き物を、それも野生動物を買うっていう気概を持たないままに購入して、死なせてしまったときに「どういう事だ!!」とクレームを入れちゃう人もいるんだろうなぁと思うとなんだかなぁと思う。

電化製品とかそういうのであれば、勿論それは正常で当たり前なんだけど、相手は生き物で、輸送状態が格段に上がったとはいえ、中には状態が悪いものも居るし、それを見切れないor確認しなかったというのは買い手側の落ち度でもあるし、それを棚上げするのは些か野暮でもあるんじゃないかと。

まぁ、でも全体的に良い方向へ良い方向へ進んでいくけど、その中で消えてゆく生き物を選び、購入に至るまでのロマン、駄目な個体を立ち上げるロマンっていうのは薄れていくよなぁと。

個体を立ち上げる事が少なくなってきたので、今度は飼っている動物が心理的な影響等で餌を食わなくなった時に対処できない&どうしてなのか考えようともしないという問題点なんかも出てきたように思える。

どのみちロマンと熱意みたいなのは少し下方気味なような気もする。。。笑

その混沌としたところを楽しむのもまた一興か。


ちなみに、大分良くなった今現在でも私は餌を食わないカエルに餌を食わせて立て直したり、改善してみて良さそうなところは改善したり、プラケも引っ張り出してみて値段聞いたりという事をしていたりする。

勿論、それが出来る店は少なくなったし、手に入れる生体は概ね健康だけれども、特に日本産の生物なんかは捕獲した場合は勿論だけど、買うにしても雑多に扱われがち(安いからね)なので昔みたいに立て直すって事が必要になるし、昔の癖でついまとめ買いとかしちゃうけど、それでも2~3匹は、元々の体質とか精神的ショック等であの世行きになったりする。

申し訳ないとは思いつつも、少しばかり懐かしい。

まぁ、良いことじゃないだろうけれど。
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by orientalis | 2014-08-08 22:28 | Monolog
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