ヘビを飼育したい初心者の方々へ
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最近は、爬虫類も割と一般的になってきて、各地で生体の即売会なども開かれ、安く蛇やトカゲを購入できる機会も増えてきました。

それに合わせるような形で購入された蛇が、新幹線内に置いてあったとか、各地で脱走した海外産の蛇が見つかるなどの問題が起こっています。

そして、蛇を飼育するのは他の生き物に比べれば、安価で済み、確かにスペースも食いません。

紫外線ランプを設置し、フィルター二つついてて、専用の保温機材を装備したこんな水槽写真上げておいて説得力ゼロ(笑)ですが、手間もかからないというのも確かです。

でも

全くお金がかからないとか、数百円で飼育できますという事では無いし、住んでいる場所によっては電気代が結構かかったりして、それは創意工夫で何とでもなることですが、もうすぐ冬が来るからとかそういう理由で捨てるというのは止めてほしいかなと思います。

犬猫じゃないので(犬猫もダメですが)、特に理解が少ない動物種であり、遺棄が目立つと容易に法律によって飼育禁止になりやすい動物のカテゴリーです。

正直な話が、蛇とかトカゲを可愛いな!だから皆も理解してくれる!と思っているのは、あなただけですよという事を先に申し上げておきます。

その辺で小さな子ヘビが見つかれば、毒が無いからとか襲ってこないとか、そういうのは関係ないんです。

蛇やトカゲの存在そのものがダメという方は多く、そういう方々に不快な思いをさせちゃダメなんです。

知ってますか?小さな子ヘビは人間だけじゃなく、チンパンジーのようなサルでさえ血相を変えて逃げたりするんです。

蛇という生き物は、鳥類や哺乳類にとっては遺伝子の中に組み込まれた天敵でしかないという事です。

爬虫類に興味があり、飼育したいと思うのであれば、そこのところを弁えないといけないかなと思うのです。

僕も過去に色々失敗をしましたので、自戒を込めて書いていきます。

どうしても飼育しきれないという事であれば、周囲のペットショップに相談する、周りに相談できる爬虫類好きの友人が居ないという事であれば、僕も相談に乗りたいと考えています。


さて、前置きが長くなりましたが、ヘビの飼い方みたいなのは、専門書が多く出版されていて、初心者でも分かりやすくまとめられているので、基本的な飼い方はそちらを参考にしていただくとして、初めての方が甘く考えすぎている盲点を、僕の経験も踏まえて書いていこうと思います。

ここに書いてあることはヘビの大小関係なく、一番気を付けなければいけない事だと思います。

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※写真のような状態が完全に戸締りできた状態です。

先ず、蛇に限らずトカゲなどの生き物もそうですが、脱走の名手だという事を強く意識しなければいけないと考えています。

この脱走の名手という言葉は、飼育本やネットの飼育論みたいなところにも書いてありますが、愚弟的にどのような事なのか?という事までは詳しく述べられてなかったりします。

写真が少し汚くて申し訳ないのですが、ちょっとの隙間すら許さない程に閉まっているというのが大前提です。

これはメンテナンスの度に、戸締りを絶対に確認しなければいけないという事です。

オオトカゲなんかは、ケージの網すら大型の個体であれば爪でこじ開けて破壊するという芸当もこなし、ショップで売っている中型以上(マングローブモニターやサバンナモニタークラス以上)の個体は、信じられないパワーで網なんか破壊することもあり、注意が必要ですが、見た目が強そうなので用心はすると思います。

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※この程度の植木鉢を下から動かすことなんて蛇にしてみれば造作もないです

が、問題は蛇です。

皆さんも知っての通り、蛇の体は見た目が細いので、大してパワーがないと考える方が多いようで、かつては僕もそう思ってました。

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※1.2mって大体これくらい

水槽で、1.2m位の青大将を飼育するのに、バーベキュー網に園芸用の目の細かい網を縫いつけた物を乗せ、用心の為にレンガを2個乗っけておいたんです。

すると青大将は、下からレンガもろとも蓋を持ち上げ、逃げ出してしまったのです。

鳥かごに同じサイズの青大将を一時的に入れたこともありましたが、籠の網の目に頭を突っ込み、強引に突破されてしまいました。(余談ですが、市販のケージに入れたヨーロッパケナガイタチにも同じ手口で脱走された事があります)

幸いにも家の中でしたので、問題なく捕獲できましたが、写真のような隙間からも蛇は身体を折りたたんで脱走します。

加えてあの細い身体は殆どが獲物を絞め殺すために発達した筋肉なので弱い筈がありません。

写真の水槽には170cmクラスのミズコブラモドキという蛇が入っていて、その太さは500mlのペットボトル程度の胴回りなのですが、指一本程度の隙間ですら下手したら出る恐れがあります。

というか、それくらいの認識が無いと駄目です。

コーンスネークのベビーなら、割りばしの厚さ程度の隙間でも出る可能性があるという認識です。

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ちなみに、ラオスオオカミヘビのような、ベビーがとぐろを巻いても100円玉サイズ程度の超極小の蛇の場合は、爬虫類ケージは絶対に使用してはいけません。

爬虫類ケージというのは、扉が中央へほんの少し傾いただけで、僅かな隙間が生じるという事もたまにあるので、入念にチェックする必要があるというの理由の一つですが、もう一つ理由があります。

ありえないと思うでしょうが、中央のガラスの重なった部分から普通に出ますので、こういった蛇はプラケースか、上扉がスライドする爬虫類ケージを使用するのが吉です。


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正直な話、植木鉢とかレンガとかをちょこっと置くだけじゃダメで、1.2m程度の青大将にさえ、これくらいしないと不十分という認識が無ければ事故が起きます。

・・・そうは言っても、大型になればなるほど信じられない馬鹿力を発揮するのが蛇ですから、しっかり蓋のできるプラケースや爬虫類ケージ、衣装ケースを改造したもの等が必要になってきます。

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また、爬虫類ケージには大概、鍵が付いてきます。

これは、家庭で飼う場合は泥棒からの盗難防止というよりも、飼育している生体の脱走防止の意味合いが強いです。

上記のようなカギは、写真のように深くまで差し込み、しっかり施錠することで、特にスライド扉のようにトカゲに爪で引っかけられて開けられたり、蛇がスライド扉に寄っ掛かる、あるいは小さな隙間に頭をねじ込まれて脱走されるという事故を防ぎます。

この鍵が無い、あるいは無くした等の場合はホームセンターで購入できます。

法で定められている危険動物を飼育する際には、特に必要なので無い場合は購入することをお勧めします。

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また、ちょっと探したけど、鍵売ってないという場合には、針金を使った鍵も中々便利です。

ただ、簡易的なものなので、入念にメンテナンス後に開かないかどうかを確認する必要がありますが、簡単に作れるという点で中々優秀で、扱いやすいので僕はこちらの方が好きです。

作り方は、針金の先を軽く曲げて、スライド扉の中央のガラスが重なる部分から差し込んで、写真のようにガラスに引っかけます。

サイズを合わせる為に扉は完全に閉め、余裕を持たせないようにピッタリのサイズで反対のガラス扉に添わせる様に引っかけたら、写真のように逆方向に曲げて固定し、要らない部分はカットします。

中途半端な針金じゃダメなのと、はんだのような金属では作れませんので、ニッパーでハンガーを切断して金属ワイヤーを手に入れるのが一番かもしれません。

写真のは、使わなくなったハムスター用の給水機を引っかけるワイヤーを使用しています。

とても簡易的なものなので、使用するたびにちゃんとロックされているか必ず入念に確認してください。

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蛇は、飼育した人にしか分からないような魅力的な生き物だと思います。

蛇が嫌いな人、好きな人、それぞれがお互いに干渉することなく、楽しく暮らせる世の中であってほしいと考えています。

また、最後になりましたが、ハブやマムシのように近づくと反射的に襲ってくる一部毒蛇を除き、特に九州以北に住む蛇は横を通り過ぎても襲い掛かってくるという事は、先ずありません。

彼らは、戦うよりも一目散に逃げだした方がリスクが少ないことを知っているからです。

蛇嫌いな人がこの記事を最後まで読んでいるとは思えないですが、もし興味本位で読まれた方がいらっしゃいましたら、野生の蛇に出くわした際はノータッチでも全く問題ないと考えています。

姿形が嫌だという方も多いでしょうが、どうしても嫌だという方は箒で突けば逃げ出しますのでそうしてください。

それと、念を押しますが、生き物を買いに行く際に、例えば5000円握りしめてペットショップや即売会に出向き、この金額で買えるだけとか、これで買える範囲でとかで生体を決める方もいらっしゃると思います。

特に小学生とか中学生などの方は顕著でしょう。

ある程度の人が通る道ですので、その行為自体を否定するつもりはありませんが、一つアドバイスできるとすれば、家で終生飼育できるかということは念頭に置いた方が良いかもしれないです。

何とかなるというのは誰しもが考える事ですが、僕もいい年齢になり、実際長年(=現在の年齢)生き物を飼育してきて思ったことは、何とかなると思ったことの殆どは何とかならないことが多かったです(苦笑)

幸い僕の部屋はとても大きいので、写真のような大型の蛇を飼ったりできているというのが現状ですね。

この記事は、FacebookやTwitterにも転送されますので、蛇を飼いたいと思っている方が身近に居る等、必要であればシェアやリツイートして頂いても構いません。
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by orientalis | 2016-10-04 18:41 | Monolog
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