そういえば日本の龍の学名をご存知ですか? "Doraco orientalis" とか言うらしいです。 で、doracoと言うのが龍共通の属名だそうで、古の時代、これがオオトカゲに当てはめられていた時代があったらしい。 古代ローマの闘技場、奴隷とDoracoの戦いと言うのが賭け事であって、doracoと言うのはそこら辺に居るオオトカゲ。 近場で採れた物って事で大半がアフリカンロックモニターやカスピオオトカゲ、ベンガルオオトカゲやナイルモニター・・・遠い国からミズオオトカゲなんてのもあったそうな。 奴隷がオオトカゲに勝てば奴隷の身分解放で、オオトカゲが勝った暁には餌(倒した奴隷の肉だが)が手に入ると言う、どっちにとっても勝てば嬉しい結果がある訳で、両者必死になったそうだ。 人間側は大刀などを持って、オオトカゲは素手。 こんな勝負だけど、対戦するオオトカゲはいつも丸々と太っていたと言う。 そんな・・・結果が悲惨ですね。 近寄ろうものなら、尻尾の一発(何発も食らったそうだ)を食らい、近寄れば飛びついてきて噛んで来る。 噛むと奴らはワニのようにデスロール(ワニのツイストって奴だね)するからひとたまりも無い。 亀もトカゲも最も活動しやすい体温って言うのが、死ぬ一歩手前の体温と言われ(選好体温と言う)、この状態のオオトカゲは大変危険。 大体走り出すと大型個体ならチャリに追いつかん勢いだし、俊敏性も小回りも基本的に速い。 この前グールドモニターに噛まれたが、やつ(ゴアナ)の噛み付きを回避出来なかったヨ。 そんな生物兵器は出陣前に美女に香油を塗りたくってもらい、一人前の戦士としてコロシアム(殺しあうって聞こえるよね)に出してもらえるわけだ。 勿論彼らは待遇も凄くて、基本的に一部屋与えられ、様々な肉(死刑囚のぶつ切りもあるそうだ)を貰っていたようだ。 死ねば何人もの奴隷の殉死があって、厳かに王様のお腹に葬られるとか。 寵愛を受けたオオトカゲは最強と言わざるを得ないのか、戦う奴隷を片っ端から餌にし、肥えていったらしい。 自然破壊とか捕獲圧とかも無い時代、今のMAXサイズが当たり前のように居ただろうと言う事で、その中でもさらにデカイのを戦わせたんだろう。 と、そういう話をビバガで読んだ。 で、読んだ居たんだがどうも半分うそ臭い。 コモドドラゴンならいざ知らず、ナイルやアフリカンロックが狩りをする為に獲物に執拗に攻撃するだろうか? 野性では昆虫や貝等を中心として死肉などもむさぼる彼らが元気な人間を食べる為に攻撃するのかは甚だ疑問が残る。 確かに飢えてれば突っ込んでくるが、牽制されると我に返るので、読んでいて???だった。 そんな事を考えていたが周囲は違う話題で、男の子の話題と言うか "何と何が戦ったらどっちが勝つのか?" "人間は何までなら勝てるのか?" 私は、人間は猫にしか素手だと勝利できないでしょうと言うと、柴犬位なら余裕だろうとなった。 私は柴犬と一触即発の状態で睨み合ったことがあるが、あれに隙は無い。 噛まれたら終わりだなと思ったよ。 やはり猫が良い所でしょうと言うと、ドーベルマンになら勝てそうだとか訳の分からない事を。 ドーベルマンは無理だろう。 そういえば職場の人は山にTシャツ一枚、棒切れ一本で熊を倒しに行ったらしいが、出会えなかったと嘆いていたそうだ。 出会わなくて正解だろう。 サイテスⅠのツキノワグマ、決して弱くないだろうに。 イオマンテと言う、動物愛語法に大いに引っかかりそうなアイヌの祭り(現在は廃止)があるが、あれからも分かるように熊は強い。 イオマンテと言うのは、母ヒグマ(イタズ)を殺して奪い取った子供を山の神の子だからと大切に育て、やがて大きくなり手に負えなくなると、山の神を山に返すときが来た!と言う事になり、花飾りを付けた鏃の無い矢を何発も繋がれた熊に打ち(熊は痛くも痒くもなく楽しいので遊ぶ)、それをアイヌ人は「ほら見ろ、山の神は遊んでらっしゃる」と言う事にし、続いて花飾りの付いた"やじり"付きの弓矢でバンバン攻撃する。 やじりが付いているから突き刺さり、熊は非常に痛がるわけ。 それでも止めずに血まみれの熊に打ち続ける。 熊は非常に強い、だから死なない。 祭りの終盤で大弓を持ち出し、至近距離から脳天を目掛けて射抜いて撃ち殺す訳。 アニミズムと言うか、まぁ、それで山の神は山に帰れるんだそうだ。 あまりに酷い(傍から見たら)ので現在は廃止になったそうだが。 話を戻すと、そうでもしないと熊は殺せない。 棒切れで勝てる相手ではない。 で、コモドオオトカゲと人間の戦いの話になるけれど、奴ら動けばチャリンコを遥かに超えるスピードが出るだろうと推測できるし、尻尾で叩かれたら多分激痛だ。 メータークラスのミズオオトカゲでさえ、ジーンズの上からなのに蚯蚓腫れが出来るほどだというから、それを超えるとなるとマジで怖い。 おまけに体は筋肉ムキムキで、鱗は標本を触った事があるが非常に硬い。 殴ったら絶対怪我をする。 目潰しをするのがセオリーだろうが、噛まれたら絶対致命傷。 大体コモドの口の中は黴菌細菌だらけなんだろう?(それで獲物は死ぬそうだ) 犬を訓練する時のあれを腕に巻いて噛ませて目潰しだというが、多分近寄れない。 モニターは先ず逃げる。 それで駄目だと分かると尻尾を巻くか手繰り寄せ始める・・・これが非常に危険。 尾のウィップは非常に速く、そして強い。 尻尾の長いトカゲだからリーチも凄いし、あれは戦闘機なんじゃないだろうか? そういう訳でオオトカゲを素手で倒すなど無謀だと言う結論に達したのだった。 奴隷みたいに食われるなんて、私は嫌だな。苦笑 P.S.オオトカゲの記事をいっぱい書いているけど、オオトカゲの飼育を推奨している訳ではありません。 特に自分で調べ物するのが大嫌い、工夫するのも大嫌い、飼育本は要らないと思う。 等と考えている方には絶対に勧められないし、そもそも飼うべきじゃないと思う。 汚す、危ない、慣れない、報われないの四拍子揃った動物はグリーンイグアナもそうだけど中途半端な気持ちでは飼えないですよ。 どうしても、って場合はチモールモニターとか小さい種類を飼えば良い。 スペースは取らないし、別に危なくないし・・・まぁ、下調べ位は必要だけど。 持て余す事は無いと思われ。
by orientalis
| 2009-02-15 22:30
| Euprepiosaurus
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